思考の穴とは
今では衝動買いもほとんど無くなり、
物は量より質と言う考えになった私も
若い頃は色んな物を次から次に欲しいと思っていた時期がありました。
買い物には思考の穴がある
買い物の思考の穴に落ちていたことに、年齢と共に自然に気がつきました。
思考の穴は買い物も喫煙も同じ
読むだけで禁煙できることで有名な「禁煙セラピー」と言う本がありますね。
ニコチン中毒は確かにあるのでしょうが、
思考の穴に落ちてタバコを止められない人を穴から救い出してくれるのがこの本です。
実際に私はこの本の女性版を読んで、読み終わったと同時にタバコをすっぱり止められました。
結婚前にしばらく喫煙していた時期があって、
その時は妊娠して簡単に止める事が出来ました。
でも40代後半の頃、よく友達と飲みに行ったりして、
喫煙者の友達の影響を受けてまた吸い始めてしまいました。
今度は止めるきっかけが無くて、止めたいと強く思ってもなかなか止めることが出来ず
苦しい思いをしていた時にこの本に出会いました。
タバコを吸ってしまう自分が嫌いでした。
自分をコントロールできない自分が嫌でした。
私が読んだのは女性版の方です。
喫煙と同じで、
思考の穴から抜け出すことで無駄遣いをほとんど止める事も出来ます。
物を買った事に対する喜びは一瞬だけ
確かに人は、新しい物を手に入れることで幸せを感じられます。
でもそれは、ほとんどの場合一瞬(数日程度、数時間や数分の場合もある)の喜びです。
なぜ一瞬かと言えば、人間は手に入れたものに飽きるという習性を持っているからです。
人は絶対に手に入れることが出来ないような物には心は動かされません。
例えば1千億円のダイヤとか、10兆円のお城とか。
でも、反対に10円のおもちゃの指輪は欲しいとは思いません。(お金の価値を知らない子供は除く)
簡単に手に入りすぎるから魅力を感じないのです。
自分が想定している金額よりやや背伸びした金額の物を手に入れると満足できる
でも「やっぱり高いな、それは無理だから」と、簡単に手が出る価格の物を買おうとします。
そしてほんの一瞬だけ心が満たされます。
しかし、やはり一番欲しかった高いものと比べると、簡単に手に入れた物は
品質とかデザインなど様々な理由で妥協してしまった結果、
やっぱり一番欲しい物に目が行きます。
でもやっぱりまた値段などの理由で、ある程度で妥協し、
妥協の結果、また次の買い物をします。
その繰り返しばかりです。
人はそういう心理を誰もが持っています。
それが無駄遣いの理由の一つです。
デザイン性ばかりで、品質が良いとは言えないファストファッションに
人が押し寄せるのもそう言った心理からです。
無駄遣いの理由は妥協するから
ティッシュペーパー、洗剤など短いスパンで使うものは、
それほど衝動買いは無いと思います。
消耗品だと割り切っているからです。
割り切っている場合は、次の衝動買いにはほとんどの場合結びつきません。
でも長期スパンで使いたい物、
例えば女性ならバッグや靴等。
それらは妥協して買うからまた次が欲しくなるのです。
妥協するから心が満足していないのです。
安いからこれでいいわ。と思って買っても
本当に欲しい物とのズレがあるからです。
ズレがあることに自分で気づいている場合と、気づいていない場合があります。
気づいていない場合は衝動買いが高い頻度で続くでしょう。
気づいている場合は、修正されながら本当に欲しい物に近づけるでしょう。
よく考えてよく調べて納得して本当に一番欲しい良質な物を買えば、
その後長い期間、次を欲しいと思わなくなります。
思考の穴から抜け出したからです。
良質な物を大切に使うことで、もっと幸せを感じる
良質な物は使い心地も良く、愛着が湧いて大切に扱います。
使い込んだ味が出て、さらに大切になります。
消耗品など安くても構わないもの、そしてお金をかけるべき箇所の両方を
自分で知っておけば自ずから無駄遣いは減って行くでしょう。
衝動買いしそうになった時、「あっ思考の穴だな」と思うだけでも効果があるはずです。
※ただ本当に欲しい物を買って心底満足したとしても、
人はまたいつか次のものを欲しくなります。
でもそれは人間の習性なので当然の心理だとも言えます。
