京料理って薄味のイメージがありませんか?
少なくとも私はそう思っていました。
素材の味を生かしたダシをきかせた上品な薄味。
私は今までずっとそう思ってきました。
本当に京料理って薄味なの?
同じ関西人。
兵庫も大阪も京都もそれほど味付けに違いがあるとは思ってませんでした。
子供の頃から何度も京都には行ったことがありますが、
兵庫県民の私は何を食べても違和感を感じていました。
それは京料理が薄味だというマスコミ等のイメージと、
実際自分の舌で感じた味に違いがあるからです。
哲学の道「とおりゃんせ」
昨年訪れた哲学の道近くのランチの真っ黒なダシにも驚きました。
>> 京都駅前地下街ポルタ「味彩や」生麩田楽が絶品!VS残念な「とおりゃんせ」湯葉巻き
それは選んだお店がたまたま良くなかったのかなと思ってきましたが、
紅葉を見るため今年また訪れた京都で
兵庫や大阪と、京都の味付けが全く違うことをハッキリ確信しました。
ネットで見てみると私と同じ意見を書いていらっしゃる方が
たくさんいることに驚きました。
大原三千院 お食事処「さわだ」
「京都大原三千院~♪ 恋に疲れた女がひとり~♪」の歌、
デューク・エイセスの「女ひとり」で有名な大原三千院で紅葉を見ました。
そのとき訪れたお食事処「さわだ」 ↓ 外観は昔ながらの食堂です。
さわださんで私が頼んだのはゆばとろ丼。900円。
友達はかやくごはんセットでした。980円。
驚いたのはゆばとろ丼のあんの色。茶色がかってますよね。
食べてみるとダシの味はせず、ただただ醤油辛いだけ。
友達の頼んだセットのおそばもかやくご飯(炊き込みご飯)も
神戸で食べるその味とは全く違います。
とにかく辛い!醤油の味が濃すぎます。
出しの風味や香りは感じません。
神戸でこういう味のお店はお目にかかったことがありません。
お年寄りがされている食堂なので「仕方ないのかな~」と二人で話しつつ
店を後にしました。
京都駅ビル専門店街ザ・キューブ「ことこと」
夕飯はリベンジすべく、じゃらんニュースで紹介されていた
JR京都駅ビル専門店街「ザ・キューブ」11階の「ことこと」に行きました。
「ことこと」は京都の家庭料理として、
おばんざいが楽しめる和食料理店ということ。
友達がお肉を食べたい!と言うので
二人とも国産牛の朴葉焼き定食を注文。確か税別で2,200円。
去年、同じ京都駅内の「味綾や」で食べて美味しかった生麩の味噌田楽もお願いしました。
生麩は去年生まれて初めて食べたので、
本当にそれが美味しいのか、それともそうでは無いのかはよくわかりません。
ことことの生麩も昨年同様、もっちりとお餅の様な食感でかなり粘り気があります。
それを油で揚げてあるのか?油たっぷりで焼いているのか?
どちらにして油がたくさん含まれていますが、それも田楽のお味噌とよく合います。
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生麩に関しては美味しかったので、自宅でチャレンジしてみたい料理でもあります。
ただそれ以外のお料理の味が濃すぎるのは、
お昼ごはんを食べた「さわだ」さんと同じでした。
おばんざいの切り干し大根やサトイモの煮物など
普通のお惣菜の塩分が多すぎて辛いのです。
市販のお弁当などの付け合せに入っていても、そう思ったことが無いので
やっぱり辛いのだと思います。
私の味付けはもっとダシをきかせて甘めに炊き上げます。
これは友達も同意見でした。
ちなみにこれは味付けではありませんが、
この国産牛のセットのお肉は甘味が無く全く噛み切れません。(笑)
これも友達と全く同じ意見でした。(汗)
兵庫県丹波市「グルメリア但馬」のステーキは絶品
値段が違うので比べるのも変ですが、
去年兵庫県丹波市で食べたステーキセットのお肉とは比較のしようもありません。
>> 美味しすぎて大満足!丹波「グルメリア但馬」で炭火焼ステーキのコースを食べました♪
グルメリア但馬のお肉は甘くてジューシーで
とろけるような柔らかさです。
それ以外のセット内のお料理全てが本当にとてもとて美味しかったので
あの味は忘れられません。
(あまりにも美味だったので、昨年に引き続き今年も食べに行きました)
↓これがグルメリア但馬で実際出されたお肉です。これを自分で焼きながら食べます。
これは味付けじゃないので余談ですが、
ご飯の炊き方なのかお米の種類なのかな・・・「ことこと」のご飯にも驚きました。
これで満足できる人がいるとは思えず唖然・・・
グルメリア但馬に話は戻りますが、
こちらはご飯も思わず「美味しい!」と言ってしまうほどの炊き上がりでした。
きっととても良いお米を使っていらっしゃると思います。
KUU京都」の朝食ビュッフェ
その日は東本願寺前のホテル「KUU京都」に宿泊。
>> https://travel.rakuten.co.jp/HOTEL/164508/164508.html
朝食付きのプランにしました。
朝は1階で食事。
バイキング形式で、和洋食たくさんのお料理が並んでいました。
席からは東本願寺が目の前。
大型観光バスが離発着し、たくさんの観光客や檀家さんが訪れる良いロケーションです。
お料理自体の味はやはり濃い目ですが、前日のお昼や夜よりは少しマシです。
「KUU京都」と「グルメリア但馬」茶碗蒸しにも違いが
ただ驚いたのが茶碗蒸し。
茶碗蒸しのおわんのふたを開けて目に飛び込んできたのが茶色い色です。
やはりこれも辛くてびっくり。
関西なのに濃い口醤油を使ってるのでしょうか。
でも濃い口醤油でここまで味が濃いというのが信じられません。
濃い口は塩分が少ないはずなんですが。
これも同じくダシの風味はありません。
先ほど書いた丹波市のグルメリア但馬の茶碗蒸しは
この通り上ずみ液は透明です。↓
兵庫県民としては茶碗蒸しは透明で、味が薄くて
ダシのうまみ成分と薄い味付けで食べるのが普通だと思ってきました。
グルメリアの茶碗蒸しはダシのバランスが最高でとても美味しかったです。
まとめ それでもまた京都に行きたい
日本と言えども広いので
地方それぞれに色んな味があります。
地元に根付いた味付けがあり、郷土料理と言う大切な文化があります。
生まれてからその地元の味に慣れ親しみ、それを守ってきた人々の色んな工夫もあります。
私は人生のほとんどを兵庫県で過ごし、兵庫県や大阪の味に親しんで来ました。
しかし比較的近いと思っていた京都の味が
これほどまでに兵庫県と違うことにとても驚かされました。
最も驚いたのはマスコミから受けてきた印象で、
京都は薄味だと信じ込んでいた自分のイメージが、実は違っていたことです。
そう言えば、20代の頃銀閣寺近くで高級湯豆腐のお店で
湯豆腐食べたときにも違和感を覚えていました。
手作り豆腐はきっと美味しいのだと思いますが、
そのおダシが想像していた味とは違っていた点です。
そして6年ほど前に京都祇園で和食をいただいた時も
同じような違和感を感じたのを覚えています。
同じ関西でも、兵庫。大阪。京都。
どこの料理が美味しいとかそうでないとかは、生まれ育ってきた文化の違いと、
そこから生まれる自分の味覚なので、甲乙つけるべきものではありません。
ただ今まで私が持っていた「京料理は薄味」のイメージは
違っていたんだなと言うことを初めて知りました。
もちろん私が自分の人生で何度か味わった京料理が全てではありません。
京都にはもっともっ奥深い品のある美味しいお料理がたくさんあるのは知っています。
お漬物やら京野菜やらは京都の文化が集結したその最たるものかもしれません。
ただ一般観光客が訪れるようなお店で私が味わった
京都の味付けは全て濃い味付けだったということです。
来年も元気でさえあれば、また紅葉を見に京都を訪れたいと思っています。
そのときはもっとよく調べて
薄味好きな神戸っ子の私でも、美味しく食べられるお店をチョイスしてみようと思います。
追記■ 京都で食べた抹茶パフェは甘味が抑えられていて美味しかったです。
また近々紹介記事を書く予定でいます。