来月が来たら子宮がんの手術で全摘してから32年になります。
その当時は元夫の転勤で岡山市内に住んでいて、岡山大学病院で手術しました。
長男が3歳になったばかり、次男は1歳ちょうどぐらいでした。
癌のステージは1b。上皮内癌を通り越して悪性新生物にはなっていたもののまだぎりぎり初期の範囲でした。
両隣のお宅の奥さんたちもたまたま同い歳だったので、
30歳で岡山市から来たはがきを持って3人で産婦人科でがん検診を受けたら私だけ電話がかかってきたと言うわけです。
びっくりはしたけど、母も祖母も子宮がん経験者だったので何もない人よりはまだちょっとは受け入れる気持ちがあったようにも思います。
でもものすごくショックですよ。ショックの理由は自分のことじゃなくて子供たちがまた幼かったからです。
自分の事なんてどうでも良くて子供たちの事だけを考えて治療しました。
その当時は今みたいに手術してすぐ退院するのではなくて、一ヶ月入院しました。
もうちょっとステージが進んでる方は2ケ月月とか3ケ月とか。
今思えば長いですよね。
でもその当時はそれが普通で、開腹手術じゃなくてレーザーで子宮口を焼く手術の人でも一週間の入院をされていました。
いまなら日帰り手術の範囲だと思いますが。
手術して細胞検査した結果で分かったのは、悪性新生物になってしまってはいるものの
組織を突き破って内部の方に浸潤してしまってなかったので転移も無く、
手術だけであとは傷が回復して治療は終わりました。
もうちょっと進んでいたらコバルトやラジウム、抗がん剤治療がありましたが、早めにみつかって良かったです。
ただそのお腹の傷が治るまで5年ぐらいは痛くて痒くて傷がひきつって、
傷みがある程度取れるまで10年はかかりました。
肥厚性瘢痕で今も傷が汚いです。
傷が残らない体質の人は入院中にどこを切ったかわからないところまで治っていたというのに。(見せてもらいました)
小さい傷も永遠に残る体質なので、それが怖くて眼瞼下垂の手術も出来ていません。
顔の美容整形をしてる人はよほど傷が残らない体質なんだな~と羨ましく思います(笑)
30歳で受けた子宮がんの手術からもうすぐ32年。命があることが本当にとてもとても有難いです。
若かったから進行も早くて、あの時がん検診を受けて無かったら何年か後には命が無くなっていたはず。
子供の成長を見届けられて孫の顔まで見られたことはとても幸せです。
今は子宮ガンワクチンも出来ているし、医学も進歩して入院手術など体への負担は大きく減っています。
でもそれでもがん検診を受けることは基本です。
子宮がんはウイルスで人から人へ感染する病気です。
誰でもそのリスクがあります。必ず一年に一度はがん検診を受けましょう。