2年半ほど前に「働く時間を増やさない?」と声がかかりました。
同年10月から106万円の壁が始まるので
会社は働く時間を増やす人、減らす人のバランスを取ろうとしたからです。
パート勤務 労働時間の増減が容易だった106万円の壁
ちょうどその頃、私は副業の収入が少しずつ増えて来て、
夫の扶養から抜けないとどうしようも無くなりつつあり、
扶養から抜けたら健康保険と国民年金の支払いがずしっと重く圧し掛かるので、悩んでいた時期でした。
だから「これはチャンス!」と扶養から抜けることにしました。
社会保険を引かれるから手取りがあまり増えないことは分かっていました。
でも夫の収入が手取り20万円以下になってしまったので私が副業をやらないと生活していけません。
だからこの機会を逃すわけには行きませんでした。
私が106万円の壁を越えたとき、他のほとんどのパートさんが働く時間を減らしました。
私はそれを見て、正直「もったいないな~」と思ったのです。
そのタイミングを逃したら、次のチャンスはなかなかめぐって来ないかもしれないからです。
でも「働く時間を増やしても何のメリットも無い。
扶養の範囲でいれば得なことばかりだから」とたくさんの人が口にしていました。
働く時間を減らすことは、いつでもできるかもしれません。
でも私の職場のように経費削減に厳しい会社で働いている場合、
そんなに簡単に働く時間を増やすことはできません。
106万の壁ができた時のように法律が変わる時が一番大きいチャンスなのです。
タイミングを逃したから労働時間を増やせない場合も
扶養問題 時給UPしたら労働時間を減らすしか無い
私が106万の壁を越えて、あれから2年以上が過ぎました。
アベノミクスで時給が毎年少しずつ上がっています。
最低賃金が上がるのは毎年10月1日からです。
私の職場でも10月1日から時給が上がりました。
私は106万の壁を越えているので時給が上がることには大賛成!
何のデメリットもないからです。
しかし2年前のあの時に働く時間を減らした人はその後、
配偶者控除に引っかからないように毎年毎年働く時間を減らしています。
時給が上がっても働く時間を減らしているので年収自体は全く上がりません。
まぁ確かに働く時間は少なくなるのだから、
考え方によればそれをメリットと言えばメリットなのでしょう。
労働時間を増やしたくても却下される人件費問題
けれどもパートさんの中で、時給が上がっても年収が増えないからと不満を持ったり、
そろそろ子供が大きくなって自由な時間が増えたからと言って、
「今年から働く時間を増やしたい」と上司に希望を出した人たちがいました。
しかし残念ながらものの見事に却下されてしまいました。
会社としては1円でも人件費を増やすことはできないそうです。
ましてや今は少しでも働く時間を増やせば106万の壁を越えてしまい、
社会保険に加入しなければなりません。
つまりその社会保険を会社が半分負担しないといけないのです。
それを会社は嫌ったのです。
パートの労働時間を増やしたかったら法改正時期がベストタイミング
最大のベストタイミングは106万円の壁だった
私が106万円の壁を超えた時、
同じようにその人たちも106万の壁を越えておけば、
時給が上がるごとに年収も上がり、将来受け取る年金も増えたはずです。
チャンスを逃さず飛びついて、実際に働いてみてから
やっぱりどうしても時間的に大変だとか体力的に無理だとかということがあれば、
後に働く時間を減らす選択肢もあったはずです。
実は私もどうしても体力的に今の仕事が辛くて、
毎日の勤務時間を減らすか、あるいは勤務時間はそのままで1日休みを増やすか、
そのようなことをいつも考えてきました。
そうすれば収入はもちろん少し減ります。でもそのぶん副業もっと頑張れるかもしれない。
すると本業と副業を合わせた収入は増えそうな気がする。
仕事が辛すぎて毎日そういう考えが頭をよぎっていました。
でも働く時間を増やしたかったのに増やせなかった他のパートさんの話を聞いて、
私は考えを改めました。
「働く時間を減らすことはいつでもできる。
でも一度減らしてしまえばもう二度と増やすことはできない。
ぎりぎりまで頑張ろう。
いろんなチャンスを無駄にしないようにしよう。
今の頑張りが将来の年金に反映されるんだから。
必ず自由に体が動かなくなる時が来る。今はそのための準備期間だから。」
もう今は働く時間を増やすことはできない。
その話を聞いて2年前に106万円の壁を越えておいてよかったとつくづく思いました。
そして今、会社で社会保険に入らせてもらっていることにまた改めて感謝しました。
次のチャンスは82万円の壁
ちなみにそのパートさんたちが次に働く時間を増やすタイミングがあるとしたら
82万円の壁が出来るタイミングでしょう。
やはり法律が変わるときが最もチャンスをつかみやすいと思います。
82万円の壁では月額68,000円のパートでも社会保険に加入しないといけなくなるときが来そうですね。
それについてはこちらの記事にまとめました。
↓ ↓
ただ月々68,000円に壁が出来てしまうので、106万円の壁のときより
働く時間を減らす人は少ないかもしれません。
よって労働時間を増やしたい人の希望は106万円の壁のときより、叶いにくい場合もあるかもしれませんね。
まとめ 様々な岐路と私の選択
どうしても体力的に無理な時が来たら、私もその時は働く時間を減らすでしょう。
でも今はまだその時ではない。
そのことにまた気づかせてくれた他のパートさんありがとう。
私は職場で離婚したことを(男性上司1人以外には)誰にも話していません。
だから私が自分の収入だけで生きていることを誰も知りません。
パートでこんなにへとへとになった後で、
家に帰ってからも休みの日も仕事(副業)をしていることを誰も知りません。
だから106万の壁を越えたとき、
何で好き好んで働く時間を増やしたんだろう?ぐらいな気持ちでパート仲間は私を見ていたでしょう。
(そんな気配を感じたこともありました)
あの頃、夫の収入が手取り17万円しか無いことを誰も知らなかったのだから
そう思われても仕方ありません。
でも私が働く時間を増やしたのは、夫のこと・副業のこと・将来の年金のことなど
色んなことを総合的に深くじっくり考えてそう決めたのです。
私は、そんないろんな分かれ道に立った時、
いつもその時のベストな選択ができているんじゃないかと自分で思うことが多いです。
これには自信を持っています。
私は以前ユニクロで働いていたことがあって、
あんなに大好きだったユニクロを若気の至りで辞めてしまった大きい反省から、
多分人生最後の仕事であろう今の仕事を、途中で投げ出すことなく定年まで勤めようと決めています。