私は更年期治療のためにホルモン療法HRTを受けています。
一日たった一粒の薬を飲んでいるだけなのですが、
乳がんのリスクがやや上がる可能性があると言われているので、
今までに2度乳がん検診を受けたことがあります。
結果、異常はありませんでしたが、
またそのまま油断してしまい2~3年が経過してしまいました。
そんな時バストの脇のほうにコリコリとした筋があることに気づき、
その後反対側のバストに痛みが出たので
あわてて乳がん検診を受けて来ました。
マンモグラフィがものすごく痛いという話を聞いたことがありませんか?
一度受けた知人が
「痛かったから2度と受けない」と言ってましたが、
それはリスクが大きすぎますよね。
検診の痛みとガンになってから(末期)の痛みと比べてみると
どちらが痛みが大きいか誰でも簡単にお分かりでしょう。
また一度も検診を受けたことが無い方は「乳がん検診ってどういうことをやるの?」と
疑問(不安)に思ってらっしゃる方もおられるようなので、
私が受けた乳がん検診の様子をここで紹介しようと思います。
私が乳がん検診を受けたのは乳腺外来のある病院でした。
乳がん検診の流れ
電話予約
まず最初に電話で予約しました。
乳がん検診を受け付けている病院はそれほど多くはありません。
インターネットなどで前もって調べてから一度電話をかけてみましょう。
神戸市の場合で言えば、市の「けんしん制度」を利用すれば
40歳代2,000円 50歳以上1,500円でマンモグラフィを受けることが出来ます。
その際の視触診は国の指針の改正で原則禁止となっています。
私もその範囲のつもりで電話したところ、
「もし気になることがあれば、
保険がきいて3,500円で問診及び触診とマンモと超音波をすべて受けられますよ」と言われ、
コリコリした筋と痛みが気になっていた私はそのコースをお願いすることにしました。
マンモグラフィの流れ
当日受付に行って、その後最初にマンモグラフィを受けました。
マンモグラフィは乳房専用のX線検査です。
撮影は圧迫板(プラスティックの板)と撮影台で押さえて、
上下左右の2方向から撮影します。
市の検診では、50代以降は1方向からだけの撮影なので
40代までの方(2方向)とは費用が違って来ます。
撮影する部屋に入り、
上半身の服と下着を全部脱ぎます。
その後、備え付けのウェットティッシュで脇と胸を拭きました。
※ 制汗剤やパウダーなどが付着していると、
白い粒々として石灰化して写り、ガンと間違えて紛らわしいので
きれいに拭き取りましょう。
マンモグラフィってそんなに痛いの?お勧めは生理後1週間経ってから
ハッキリ言って50代にもなれば世間で言われているほど痛くはありません。
でも全く痛くないかと聞かれれば、またそれは違います。
乳房に張りがある時は痛みを感じる場合があります。
私は当日張っていませんでしたが、
確かにはさまれた痛みはありますが、我慢できないような痛みではありません。
若い方は生理前など胸が張っていますが、
閉経後の女性はあまり張ることが無く、歯の治療に比べると全然大丈夫なレベルです。
痛みがあるのは、
より良い画像を撮るために乳房を圧迫板でやや強めに押さえ、
平らにのばすためなのです。
少しでも痛みを避けるためには、生理後一週間ぐらい経過してから検診することです。
生理前は乳腺が分厚くなっていて張ります。
生理前と生理後の痛みは全く違います。
あとは技師の技術によっても痛みに違いが出るそうです。
マンモグラフィで何がわかるの?
乳房は脂肪組織と乳腺組織から構成されています。
マンモでは脂肪組織は黒く写って、
乳腺組織としこりは白く写ります。
若い方は乳腺が発達しているので全体が白く写るので、しこりが隠れてみつかりにくい場合があります。
(そのために超音波も受けた方が良いのですね)
マンモでは触診ではみつからない小さいしこりや、
石灰化した小さな乳がんをみつけることが出来ます。
※マンモの被爆量は自然界の放射線量と同じくらいの低さなので心配は無用です。
マンモグラフィのあとで診察室に呼ばれて問診と触診、エコー(超音波)を受けました。
問診と触診
今飲んでいるお薬や、気になる症状を質問されました。
いつからやっているか?も合わせて聞かれました。年齢から見てもう閉経しているはずなので、
乳がんリスクの観点から考えても、婦人科で相談してそろそろ止める時期だとアドバイスを受けました。
一番下のほうに先生から受けたアドバイスのことも書いています。
触診は先生がくるくる手を回しながら丁寧に、しこりの有無を確認してくださいました。
もしガンがあった場合は、
その場所から動かないしこりがあるそうで、
移動するしこりの場合はガンでは無いそうです。
自分でやる触診の方法
親指以外の4本の指の腹で、
やや押し気味に(軽く)触っていきます。入浴時に石鹸をつけていると
しこりがよくわかるので見つかりやすくなります。
乳頭を中心に、上は鎖骨まで、下は乳房の下線まで。
内側は胸骨の真ん中まで、
外側はワキのラインまで(乳房にしこりが無くてもリンパに転移している場合があるのでワキもしっかり)
「の」の字を書くように
くまなく触ってチェックしましょう。
エコー(乳房の超音波検査) 何がわかるの?
問診の後、上半身裸になってベッドに仰向けに寝転び、
両手を上に上げました。
ゼリーを塗ってからエコーをしてくださいました。
エコーは、乳房にプローブ(接触子)を当てて、
周波数の高い超音波を送り、
乳房内部から返ってくる音波の変化をコンピューターで画像に変換したものです。
マンモでしこりがわかりにくい場合も、
エコーではしこりの有無を判別でき、
しこりの形や境目部分の性状によってガンなのか違うのかを判断することが出来ます。
痛みが無いのもエコーの良さですね。
ただ石灰化はマンモの方が検出しやすく、
精密検査ではマンモとエコーの両方をすることが基本となっています。
あれ?もしかしてガン?そんな場合の病理検査はどんな検査をするの?
病理検査には主に2つの方法があります。
万が一ガンの疑いがあった場合にやる検査なので私は受けていない検査ですが、
診察時に先生が説明してくださったので
一緒に書いておきます。
細胞診
穿刺吸引細胞診と乳汁(乳頭分泌物)の細胞診などがありますが、
患者さんの体への負担が最も少ない穿刺吸引細胞診がよく行われています。
それはマンモやエコーでしこりの位置を確認しながら
0.7mm~0.8mmの細い針を刺し、注射器で細胞を吸い取ります。
麻酔も必要ありません。数分で終わる検査です。
組織診
画像で乳がんの疑いがあったにも関わらず、
細胞診で乳がんと診断できなかった場合や、
画像では良性なのに細胞診では悪性の診断が出た場合に行う検査です。
細胞診よりも太い針を使う針生検(局部麻酔をする)と、
針生検ではわからなかった場合に皮膚を切開してしこりを取り出す外科的生検があります。
検査結果 私の場合
乳がん検診の結果、ありがたい事に異常はありませんでした。
普段感じているこりこりした筋のようなものは左脇のほうにあるのですが、
右より左のバストの方がボリュームがあるのでそういう風に感じているだけだというお話でした。
また右のバストに感じていた痛みは、
肩こりや姿勢の悪さ、バッグを同じ側の手でばかり持っているなどの理由で起こりやすい症状だそうです。
そういうことが原因で胸に症状が出るとは知らなかったので驚きました。
診察の最後に先生から、
女性が自分の胸に感じている違和感の原因を書いた用紙をくださいましたので、
いただいた資料と合わせて(乳がんのおはなしと言う84頁ある冊子)
そこに書いてあることを抜粋して以下に引用しておきます。
乳房の違和感や痛みの原因の主なもの3つ
エストロゲンの乱れ
生理がある年代の方は、生理前に乳房が大きくなり張って痛みます。
40~50代の場合は、閉経周辺期と呼ばれ、
体内のエストロゲン(女性ホルモン)の周期が乱れることで、
生理と関係なく張りや乳頭の痒みチクチクなどが起きることがあります。
姿勢の悪さ、片方の肩に荷物をかける習慣
片側の肩や腕ばかり荷物をかけていると、
かけている側の肩が上がり、骨盤や背骨が歪みます。
これによって肩や首の筋肉が張り、乳房の下の大胸筋が張って、
乳房の違和感、突っ張り、痛み、重だるいなどの症状が出ます。
猫背も症状の原因のひとつです。
ストレッチしたり、リュックに変えたり、
左右均等に荷物を持ったりして予防しましょう。
首や肩の凝り 肋間神経痛
特に寒い季節は首筋や肩の筋肉が張るので、
乳房の下にある大胸筋の張りが起こり乳房の痛みや違和感が出ます。
また季節の変わり目や雨の日、梅雨など肋間神経痛が出やすく、
その場合はズキズキしたり針で刺すような痛みが出る場合もあります。
温かいお風呂に入って筋肉をほぐすようにしましょう。
お風呂で首や腕、肩をまわしたりしましょう。
乳がんリスクのある婦人科でのホルモン補充療法HRTはいつまで続けるの?
今回の乳がん検診では異常が無かったのでとても嬉しかったです。
今後も一年に一度は受けるようにしようと思っています。
今回先生に言われて一番気になったのは、
婦人科で受けているホルモン補充療法のことです。
私は子宮がんで30歳の時に子宮を摘出しているので、
プレマリンを一日一粒飲んでいるだけですが、
(子宮のある人は数種類の薬を飲み分ける)
乳腺外科では乳がんのリスクが多少でも上がるので、
「そろそろプレマリンは止めたらどうでしょう?」と言われました。
漢方薬とエクオールで更年期を乗り切る!
更年期で気になる症状がある場合は、
ホルモン補充では無く、
漢方薬とエクオールサプリメントを勧められました。
エクオールは以前から毎日飲んでいますが、
婦人科でも乳腺外科でも勧められたので驚きました。
市販のサプリメントなのに、それだけ優秀で効果的なのだとお墨付きをいただいたのと同然で
今後も絶対続けていこう!と確信を持てました。
私が飲んでいるのはエクオール+ラクトビオン酸です。
3ヶ月便がお得なので、いつも定期便で買っています。
初回は300円引きのクーポンが出るのでよりお得です。
今はこのサプリメントと婦人科でもらうお薬とで
更年期の症状は特に何も感じていません。
全く何も飲んでいなかった時は、のぼせがあり理由無く体がほてることもありました。
しかし今はとても体調も良いので、
問題なければこのままホルモン剤も飲み続けたいところですが、
今回先生にそう言われたことで、
投薬を見直すきっかけになったことは良かったと思います。
ネットで見るとそれほど問題になるほどの乳がんリスクの増え方ではないようですが、
次に婦人科に行ったときに、
漢方薬に変えた方が良いかどうか先生に聞いてみようと思います。
私の命を子宮ガンから救ってくれたのは子宮ガン検診ですし、
乳がんも一年に一度は必ず検診を受けようと思います。